看護業務を遂行する上でなくてはならないものが聴診器ですよね!みなさんはどんなタイプのものを使っていますか?
僕は基本的に安いもので済ませる派なんですが、聴診器はモノにこだわった方がいいと個人的には思っています。看護師になってから購入したリットマンの聴診器は10年以上使っていました。
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そんなわけで、今は先輩からもらったリットマンの聴診器を使っています。無くしていなければ今も新人の頃に買ったステートを使っていたと思います。
それだけリットマンの聴診器は耐久性も機能性も文句なしでした!
この記事では
- リットマンの特徴
- メンテナンス方法
- おすすめ聴診器
について解説していきたいと思います!
聴診器【リットマン】の特徴
リットマンとは
リットマンはハーバード大学医学部教授の循環器専門医で、心電図法に関する国際的権威者として認められているデイビッド・リットマン博士のことです。
リットマン博士は音響が大きく改善した画期的聴診器について特許を取得、その後3M社がリットマン博士の聴診器ビジネスを買収し、リットマン博士のデザインをさらに磨き続け現在に至っています。
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リットマン聴診器の特徴とメリット
サスペンデッドダイアフラム
サスペンデッドダイアフラムはリットマン聴診器の最大の特徴とも言えます。
画像引用:Blanc Ange
呼吸音などの高音域と心音などの低音域は、ダイアフラムとベル面を使い分けて聴診するのが一般的ですが、サスペンデッドダイアフラムは聴診器をあてた時の圧で高音域・低音域を聴き分けることが可能となっています。
機能面・耐久性
リットマンの聴診器はとても軽く、機能性に優れています。また冒頭でもお話していますが、耐久性もあり、10年以上使っていても一度も壊れませんでした。
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サポート
リットマンの聴診器は破損時のための代替パーツが購入できるようになっていたり、個人のサイズに合わせられるようイアーチップが2種類準備されている等、サポート面も充実しています。
リットマン聴診器の構造
リットマンの聴診器は
≪バイノーラル部≫
と
≪チェストピース部≫
で構成されています。
バイノーラル部
バイノーラル部は
- チューブ
- イアーチューブ
- イアーチップ
から構成されます。
イアーチューブは外耳道に合わせるため最適な角度がついています。装着は下記の図を参考にしてください。
画像引用:3M™ リットマン™ ステソスコープ
イアーチップとは
イアーチップはイアーチューブの先にある耳に挿入する部分のことを言います。脱着が可能なため洗うこともできますし、交換も可能です。
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大きさ:直径の1.3cmと1.2cmの2種類
色:ブラックとグレーの2色
さらに、その硬度と形状により
- ソフトシーリングイアーチップ
- ソフトイアーチップ
- イアーチップ
の3種類から選べるようになっています!
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効果的な聴取をするために
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イアーチップは自分の耳に適した大きさのものを選択するようにしてください。
また、イアーチップが正しい角度で耳に入っていなければ、それも効果的な聴診の妨げになります。人の外耳道のつくりは個人で差がありますので、イアーチップがしっかりフィットするように調整する必要があります。
チェストピース部
チェストピースは身体の表面に接触させて音を集める部分のことを言います。
チェストピースの聴音部はダイアフラムとベル部の2種類があり、ダイアフラムの周りはリムで固定されています。ベル部のゴムリングはノンチルスリーブと呼ばれています。
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- シングルサイド・チェストピース
一般的に「シングル」と呼ばれる、聴音部が片面だけのチェストピース - コンビネーション型チェストピース
一般的に「ダブル」と呼ばれる、聴音部が両面にあるチェストピース
シングルタイプはダイアフラム面のみ、ダブルタイプはダイアフラム面とベル面の両方があり、用途に応じて使い分けられるようになっているのが一般的です。
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ダイアフラム
ダイアフラムはチェストピースに張られた振動板の膜のことを言います。
聴診の際はダイアフラムを身体に密着させ音を拾います。心音や肺、腹部といった身体の広い範囲を聴診する場合に使用します。
レアなモデルも
聴診器によってはダイアフラムの中心部に小さな穴があいているものがあります。
これは、
- チェストピースを強く当てた時に、耳に圧が加わることを防ぐため
- ダイアフラムの動きを良くするため
のものです!
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ベル面
ベル面はダブルタイプの聴診器のダイアフラム面の反対側にあるお椀型の円形部分のことです。
ベル面は心音や心雑音などの低音を聞くのに適しています。
ダイアフラム面が生物の表面にあてがうのに対し、ベル面は金属やプラスチック、木、ガラスなどの表面にあてがうこともできるのが大きな特徴です。
リットマン聴診器のメンテナンス
清掃方法
表面の汚れ
ダイアフラムはエチルアルコールを布に浸して拭くようにしてください。
チェストピースやイアーチューブは乾いた布で時々拭いて汚れや手垢を落としてください。汚れがひどいときには、石鹸水を使って拭くことも可能です。
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チューブ内の汚れ
聴診器は長期間使用していると耳垢や汚れがチューブ内に付着することもあります。
その際は市販で売っているエアークリーナーを使うことで汚れを取り除ける可能性があります。エアークリーナーがない場合は綿棒などで清掃してみましょう!
破損した場合
チューブは塩化ビニルでできているため、場合によっては切れてしまうこともあるかもしれません。チューブが破損すると音が漏れるため効果的な聴診ができなくなります。
その場合は交換が必要となります。
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ダイアフラムやリムを購入し交換することも可能です。
画像引用:3M™ リットマン™ ステソスコープ
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おすすめの聴診器はリットマンクラシックⅢ
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また機械式の中でも高感度の聴診器もあるのですが、一般的に看護師が聴診器で収集したい情報は、高感度のものでなくとも十分聴取できると思います。
それをふまえた上で僕がおすすめするのは
リットマンクラシックIII
です!
リットマンクラシックIIIの特徴は、前述しているサスペンデッドダイアフラムを搭載しており、ダブルの両面がダイアフラム面となっていることです。
しかし、中には痩せている方や骨の変形等により、ダイアフラム面がうまく当たらず、結果的に圧が強くなり、心音などの低音域が聴き取りづらくなってしまうこともあるかと思います。
その時のためにダイアフラム面を外し、ノンチルスリーブを取り付ければベル面としても使えるような仕様になっています!
とても軽く、皮脂にも強いシングルチューブを使用しているため、機能性・耐久性ともに抜群です!
終わりに
以上、リットマン聴診器についてでした!
何度も言いますが、聴診器はモノにこだわったほうがいいと思います。聴診器は看護師として働く以上、必ず使う必須アイテムですからね!
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