毎日病棟看護師にいびられ、夜は記録で眠れないという非人間的ドМルーティーンの看護実習を耐え抜いた皆さんですから看護は嫌いじゃないのでしょう。いや、むしろ好きですよね。じゃなきゃここまで頑張れないと思います。
だけどね、そんな皆さんの心をいとも簡単に折ってしまうのが看護業界なんですよ。日本看護協会の調査によると2016年の看護師離職率は下記グラフの通りです。
約10人に1人が離職しているんですよね。平成24年の調査では新規資格取得者5.1万人に対し離職者が3倍の16万人でした。1年で16万人辞めちゃう業界ってヤバくないですか?これが看護業界の現状です。
つらいなら辞めましょう。無理はよくないです。
ですが辞めるのは看護師ではなく今の職場です。なぜならあなたが向いてないのは今の職場であり看護師に向いてないわけではないからです。
辞めたいという気持ちへの向き合い方
結局、今のつらい気持ちから逃れるためには相手を変えるか自分が変わるかしか方法がありません。ですがもうお気づきでしょう。相手は変わる気ありません。年間10万人以上離職しているにもかかわらず我関せずの業界ですから。
「自分自身で変えていく」という手段もありますがこれもおすすめしません。労力に見合った成果が得られないっす、たぶん。一番賢い方法は「自分が変わる」です。これは決して「相手に合わせる」ということではありません。相手と決別できる人間になるということです。
わかりますよ。
- 親の悲しむ顔は見たくない
- 奨学金を返さなきゃいけない
など色々な思いを抱えて葛藤しているんですよね。僕も最初に就職した病院を3ヵ月で退職した時はやっぱり親は悲しそうでした。
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だけど今になって思うのはやはりあの選択は間違ってなかったなということです。なぜなら、もし僕があのまま退職せずに続けていたら健康を害し、どちらにせよ離脱することになっていたと思うからです。
びび
はぴこ
皆さんのご両親のことは知りませんが、子供が病んでまで仕事を続けてほしいと思う親はそうそういないのではないでしょうか。親が願うことって子の健康が一番なんじゃないかなぁと。
もちろん社会人として一人前になってほしいという思いはあると思いますが、それって健康があってこそですからね。
また、奨学金に関してですが、確かに奨学金は借りたお金なので返さなければなりません。ですが労働基準法の16条では
労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額を予定する契約をしてはいけない
と謳われています。
これは「返済中に退職したからといって違約金を払え」というような請求はしてはならないということです。
奨学金の残りの請求が“違約金”に該当するかはわかりません。ですがそれを理由に退職をさせないというのは労働基準法に違反する可能性があるということです。
はぴこ
びび
もし奨学金の返済がネックで足踏みをしているという方は諦めずに在職中の管理に相談することをおすすめします。
それとですね、
「他のスタッフは頑張れているのになぜ自分は頑張れないのか?」
ということで悩んでいる人もすごく多いです。
びび
何故なら人は人、自分は自分だからです。
他人が頑張れているから自分も頑張れるはずというのはイコールにならないわけで消耗するだけ損なんですよね。だけど上司は言うんです。
「同期もみんな頑張っているわよ?」
「みんなこの道を通ってるんだから」
それは関係ないんですよ。だってあなたはあなただから。
他人と比較しているうちは自分の人生を歩けていません。比較して自分を悲嘆するのではなく、自分の気持ちに耳を傾けてあげてください。
看護師の働き方・職場は様々
皆さん今の職場何個目ですか?1.2回転職したくらいじゃ自分に合ったとこなんてそうそう見つからないですよ。なぜならもう何度もお伝えしていますが、皆さんがいる看護業界というところは年間10万人以上退職する超カオスな業界だからです。
今働いているところが看護師のすべてと思ったらダメです。病院1つとっても環境やルールは様々です。今の病院が合わなくても他の病院なら働けるってことも全然ありますから。
それに働く場所も病院がすべてではありませんからね。病院以外にも
- 施設
- 訪問系サービス
- 研究職
- 教員
- ライター業
など様々な職種があります。
はぴこ
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僕も看護師資格を取ってから今までずっと病院で働いているわけではなく色んな職場で働いてきました。僕の場合、病院が一番合わなかった。これは病院以外で働かなければ気づけないことなんですよね。病院以外で働いたからこそ自分に合う場所を見つけられたわけです。
これは別に病院をディスってるわけじゃなく、やっぱり合わないなら合うとこ探すしかなくね?ってこと。病院で働きたいなら自分に合う病院を探す、病院が合わないなら違う職種にトライしてみる。本当に現状から抜け出したいと思うのであれば行動するしかないんですよね。
行動しなければ「辛い」「辞めたい」という悩みは解決しません。皆さん自身が行動しなければ何も変わらないんですよ。
はぴこ
びび
ドリカムの「何度でも」って歌ご存知ですか?
10000回だめでへとへとになっても
10001回目は何か変わるかもしれない
そういうことなんですよね。
10000回転職しろとは言いませんが、ダメなら次行くしかないんですよ。
結局何が言いたいのかというと、健康を害したり自分の気持ちに反してまでそこにとどまる理由はないということです。
それに視野が狭いのもよくないです。今いる環境がすべてと思わず、外の世界へ一歩踏みだす勇気をもってほしいなと思います。
はぴこ
びび
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一方で、一方でですよ。
辞めるという選択が本当に正解なのかということも冷静に考える必要があります。例えば新人看護師さんの場合、
- 仕事が覚えられない
- 知識・技術がない
- 先輩が怖い
- 責任の重圧に耐えられない
などで悩むことが多いと思います。ただ、こういった悩みはたとえ転職しても次の職場でまた同じ壁にあたる可能性が高いんですよね。
もちろん、明らかなイジメやパワハラがある場合にはそこにとどまる理由はないと思います。ですがどこかで看護師としての基礎を身につけなければならないのも事実なので、今自分がいる場所が目的を達成するために最適な場所なのかということを慎重に見極めてください。
びび
先ほどドリカムの歌を例えに自分の居場所を探すことを諦めないでほしいということをお伝えしましたが、できることなら10001回目で居場所がやっと見つかるより2回目の就職で見つけたいですよね。
そのためにはやみくもに職場を探すのではなく、きちんとリサーチ(情報収集)する必要があります。そのための方法は別記事にて解説していますので興味のある方は下記リンクよりおすすみください。
終わりに
2020年、新型コロナウイルの影響で友人が失業しました。友人には大学生の子供がいて学費などにお金がかかるため一生懸命仕事を探していますが本当に見つからないと話していました。
看護職って大変ですけど仕事に困ることはないんですよね。やっぱり資格職は強いですよ。冒頭でもお伝えしましたがこの記事で僕が言いたいのはこれだけ。
仕事は辞めてもいい!だけど看護師は辞めるな!
看護師を続けるために、自分が看護師であるために仕事を辞めるべき時っていうのもある気がする。すごく抽象的な言い方ですけど看護師の皆さんにはわかってもらえると思います。
皆さんが皆さんらしくいられない場所はいるべき場所ではありません。皆さんの居場所はそこなのか、または別のとこなのか、自分の目で確かめてそして掴み取ってください!
びび
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