ツイッターを眺めていると
「プリセプターさん、怖い…」
「プリと合わないから仕事行きたくない」
なんてツイートを時々目にします。
びび
はぴこ
新人看護師にとって頼れるお姉さん(お兄さん)役であるプリセプターと合わないってことになるとそりゃ仕事行きたくないですよね…
僕は病院経験が長い方ではありませんが一応プリセプターを経験してまして、今回はプリセプターの心構え的なものを書いてみようかなと思っています。
あくまで“的な”です。
びび
では行ってみましょう!
プリセプターってなに?
プリセプターとは?
プリセプター制度ってわりと多くの病院で取り入れられてるので皆さん知ってると思うんですけど、念のためプリセプターについて確認しておきます。
プリセプターシップとは、新人看護師一人ひとりにそれぞれ先輩看護師がついて、一定期間マンツーマンの指導を行う教育方法です。プリセプターは、プリセプティが自立した看護師に成長するよう、優しく、時には厳しく指導を行います。
参考:プリセプターシップ|教育制度|桜十字病院看護部
おおかた、こういう印象ですよね。
びび
はぴこ
プリセプターシップの狙い
プリセプターシップは新人の指導・サポートという目的はもちろんなのですが、それ以外にも狙いがあります。
それは新人を脱した年代の看護師に新人指導の役割を与え、一緒に学ぶ機会を与えることで再度基礎を復習させることです。
自分ではわかっていることも人に教える時って意外と難しいですよね?それに下手なこと教えられないから再度自分で勉強してからきちんとした方法や知識を伝えようとするじゃないですか?これがプリセプターを3~4年目にやらせる狙いだったりするわけです。
プリセプターを行う上での心構え(的なもの)
もう一度言います、あくまで“的な”です。
心構えとは言ってませんからねw
プリセプターの理想像
僕が考える理想のプリセプター像って冒頭でもお話しましたが、やっぱり頼れお姉さん(お兄さん)みたいな人かなぁと思っています。
別に看護のいろはを教えたり専門知識を叩き込むための役割である必要はないんですよね。とりあえずはプリセプティが毎日楽しく仕事に来られるような環境を作って上げられればそれでよくないですか?仕事なんて毎日来てれば遅かれ早かれ覚えていきますからね。
プリセプターとしての役割・評価
プリセプターの任期ってだいたい1年ですよね。その任期を終えたときのプリセプターとしての評価は
プリセプティが辞めたか辞めなかったか
でいいと思ってます。精神的に健康で1年間仕事に来られたなら皆さんのプリセプターとしての役割はほぼ果たせたといっていいのではないでしょうか。
はぴこ
びび
なぜならせっかく一生懸命教えても退職してしまったらすべてが水の泡だからです。
それに知識やスキルに関してはプリセプターである皆さんだけが教えることではなく病棟全体で教えていくものですよね?プリセプティに365日ぴったり張り付いていられるプリセプターなんていないわけですから。プリセプターの役割は成長具合を遠目で見ながら環境をマネジメントしていくことだと思います。
びび
はぴこ
びび
プリセプターである自分が介助につく時にわざわざプリセプティを同行させなくても他のチームのところに見学に行かせたりすればいいわけで、全部自分で面倒をみなければいけないわけじゃないですよね。というかそれは無理です。
そうではなくて「〇〇の介助についたことがないからもし臨時で入ったら見学させてあげてください」というように周りのスタッフを動かし病棟全体で育てていく方法をとる方が賢明だし、そうしていかないとプリセプターの負担は大きくなってしまします。すべて自分が行うのではなくプリセプティが目標達成できるような環境を調整していくことがプリセプターの役割です。
そして皆さんはプリセプティが辞めずに1年間仕事に来られるようサポートしてあげればそれでいいんです。それができればプリセプターとしての評価は合格でいいと思います!
びび
プリセプターを行う上でのコツ
前置きが長くまりましたが、ここでタイトルにある【プリセプターを担う看護師の皆さんにお願いしたい4つのこと】を書いていきたいと思います。僕が考える「プリセプターを行う上でのコツ」みたいなものです。
常に自分の新人時代を念頭に置く
これは超大事!
どんなにベテラン看護師でも1年目ってあったはずですよね?最初は採血もできず先輩の腕借りて練習してたじゃないですか。その頃の自分を思い出してみてください。何故かみんな数年経つと最初の頃を忘れてしまうんですよね。
びび
仕事も一人で出来るようになってきて後輩もいる、そんな環境にちょっと優越感を覚え始めるんですよね。そうなると時々心無い言葉が飛び出します。
「私のプリセプティ、ほんと物覚え悪いわ。まじだるい。」
あなたは1年目からすべて覚えられたんですかー?!
と言いたくなりますよね。
もう一度言います、自分がプリセプティだった頃を思い出してみてください。その時のことを常に頭の片隅に置いていたら必然とどのように関わってあげたらいいか見えてくるはずです。
「だって私も厳しく教えられたし!!」
そういうプリセプターもいらっしゃるでしょう。気持ちはわかります。それであれば厳しく教えられてどうだったかを考えてみてください。もしつらかったのであれば加減ができると思います、経験しているんですからね。
新人の失敗は想定内にしろ
失敗してもガミガミ怒るのはやめましょ?
「新人を子供と思え!」とは言いませんが、それくらいの余裕は欲しいですよね。何が言いたいのかというと「新人は失敗するもの、忘れるものと思っている方がイライラせずに済みますよ」ということです。
はぴこ
びび
そんな時は
「想定内、想定内」
これでいきましょう!
課題は最小限に
これが医療機関の方針によって様々なんでしょうけど、わりと課題を出す病院が多い印象です。
びび
これは個人的な考えですが課題は最小限がいいような気がします。
家ではゆっくり休みたくないですか?ただでさえ新人の頃ってめちゃくちゃ疲れますからね。それなのに家に帰ってまで課題や調べ物があったら心身崩壊しますわ。
びび
はぴこ
それと何か聞かれた時に
「じゃあ調べてレポートにまとめてきて」
っていう看護師いるじゃないですか?
これも僕の個人的な考えなんですけど「その場で教えてあげればよくね?」って思っちゃうんですよね。もちろん自分で調べることで勉強になることはわかります。なんでも教えてあげることはその子のためにならないということもあるかもしれません。
ですが僕は課題を出したくない派ですし、効率重視なので教えちゃいます。プリセプティがググって調べるのと僕がその場で教えることって別に大差ないと思うんですよね。だったら教える方が効率いいかなと。
びび
とにかく家ではゆっくり休ませてあげる派です。課題もなるべく出さない派!
徹底的に味方になる
プリセプティにとってプリセプターって唯一の心のよりどころだと思ってます。とゆーかそうあるべきかなと。なのでやっぱり守ってあげてほしいですね。
たとえ
病棟看護師
と言われようと
「そうなんですよー、ほんと物覚え悪くて…」
とは言わないようにしましょう。プリセプティのいいところがあればそれを伝えるもよし、弁解の余地がなければスルーで。そこで相槌をうってしまうとプリセプティの味方が誰もいなくなってしまいます。
はぴこ
新人にとって味方になってくれる人、守ってくれる人がいないというのは結構つらいです。逆に守ってくれる人がいると多少つらくても頑張れたりするんですよね。
なので皆さんはプリセプティの心の支えであってほしいなと思います。
プリセプター以外のスタッフのあり方
プリセプターがプリセプティのサポートをする、味方になるというのは周りのスタッフの協力がないと到底叶いません。というより前述していますがプリセプターはただのサポート役であればよくて新人を育てるのは病棟全体なんですよね。
スタッフ一人一人がこのことを認識できていれば先ほどのような
「びびのプリセプター誰だよ?しっかり教育しろよ」
なんて発言は出ないはずなんです。
新人教育はプリセプターだけの役割ではありません。病棟スタッフ全員の役割であるということを再度認識する必要があると思います。
終わりに
極論を言いますと新人指導は自分たちのためなんですよね。
プリセプティが退職してしまった場合、補充がすぐにあるわけではないでしょうし、その穴埋めを残ったスタッフで行わなければいけないわけですから。
新人を蔑ろにするということは自分たちの首を絞めるということなんです。
このグラフは2017に看護協会が発表した看護職員の離職率を現したものです。新人看護師の離職率は8%でした。12~13人に一人は辞めるという確率です。皆さんが受け持つプリセプティがこの8%に入らないことを願っています!
びび
はぴこ